大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)20 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人藤井英男、同青柳盛雄、同小沢茂、同福田力之助の上告趣意一について。

憲法二八条が保障する勤労者の権利も公共の福祉のために制限を受けるのは已む

を得ないところであり、ことに、国家公務員は、その性質上一般の勤労者とは異つ

て特別の取扱を受けることがあるのは当然であつて、本件昭和二三年政令二〇一号

が公務員の争議を禁止したからといつて、憲法二八条に違反するといえないことは、

当裁判所大法廷の判例とするとするところである。(昭和二四年(れ)六八五号同

二八年四月八日言渡大法廷判決中の弁護人森長英三郎の上告趣意四点についての判

断参照。)。されば、本論旨は、採用できない。

同二乃至六について。

昭和二〇年勅令五四二号が連合国最高苛令官の為す要求を実施する必要上制定さ

れたものであつて、日本国憲法にかゝわりなく憲法外において法的効力を有し、憲

法施行後も有効に存続するものであることは、当裁判所大法廷の判決の趣旨とする

ところであり(前記判決中の同弁護人の上告趣意第二点についての判断参照)、同

勅令が所論昭和二二年法律七二号一条所定の命令に該当せず、従つて、同条の規定

は、同勅令の効力に影響を及ぼさないことは多言を要しない。そして、所論書簡は、

連合国最高司令官の要求を表示したものであること、並びに、本件政令二〇一号は、

右勅令五四二号に基き、右最高司令官の要求事項を実施するため特に必要があつて

制定されたもので同勅令の要件を充たしたものであり、これまた、憲法の規定にか

かわりなく有効であることも当裁判所大法廷の判例とするところである。(前記判

決中の同弁護人の上告趣意第三点並びに同小沢茂の上告趣意第一点についての判断

参照。)。されば、所論はすべて採用できない。なお本件については刑訴四一一条

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を適用すべきものとはみとめられない。

よつて、刑訴四〇八条に従い、主文のとおり判決する。

この判決は裁判官栗山茂の意見を除き裁判官全員一致の意見によるものである。

裁判官栗山茂の意見は前記大法廷判決記載のとおりである。

昭和二八年五月二九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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